01.デザイナーのふたつのストレス

デザイナーの仕事

デザイナーのストレス 1

デザインというものは、 所詮好き嫌いで決まる…と思っているあなた、
あなたはすでに負けています。
もちろん好き嫌いで決まるという一面も否めません。

しかしデザインで生計を立てようと しているあなたがそれを認めたら、目的は達成できないのです。
でも、クライアントが好き嫌いで判断するのだからしかたない‥ という反論をされる人もいるでしょう。
いくらすばらしいデザインであっても、お金に変わらなきゃ意味がない。 もちろんそうです。

でもデザインを提示するあなたが、その好き嫌いに付き合っていたら 意味のない「クライアントの好み」という闇の中を彷徨い歩かねばなりません。

なによりも そのクライアントと同じレベルになってしまいます。

そんな仕事の仕方を続けていると、ストレスが溜まりませんか?
実はデザイナーのストレスの根源は 「クライアントの意識と同じレベルになる事」にあるのです。 もう少し詳しくいうと、 クライアントの思考とデザイナーの思考との ギャップがストレスとなっている。
これがデザイナーのひとつ目のストレスです。

デザイナーのストレス 2

デザイナーのあなたとクライアントは、 あなたのデザインについて意見を交わします。 そこでは、発注側と受注側という一見上下があるように見える 関係の中で意見を交わすことになります。
あるいは、意見を交わすなどという友好的な状態ではなく、 命令的にあるいは、威圧的に方向性やデザインを 示唆されます。

発注側と受注側という関係。
これがもうひとつのデザイナーのストレスの根源です。 日本では特に受注側は下手に出る傾向があります。 海外はよく分かりませんが、 なんだかこれが商慣習のようにすら思えます。

でもデザイナーの場合、それでは後の仕事がつとまりません。 なぜなら、デザインというものは相手の言うがままに進めると、相手に納得される確率は低くなるのです。
クライアントがあーしろ、こーしろと言う通りに 作ったのに!です。

不思議なことですが、現実はそうなのです。 この現実がまたストレスを増幅させます。

デザイナーとして生きる

デザイナーのあなたが考える以上に、多くのクライアントは デザインについて全く深く考えていません。
それはあなたが思う以上に「本当に」考えていません。

ところが、あなたはデザインについていつも深く考えています。 (ですよね?) そして、ひとつのものを作り上げる為に幅広く、そして深く考えます。

そこが、クライアントに対しての、 あなたの最大のアドバンテージなのです。 そしてその事実は、誇るべきことなのです。
「私は、あなたよりずっと深く長くデザインのことを考えているのです。」 もちろん、声に出して宣言する必要はありません。
しかし、そのオーラを感じさせることは必要です。 デザイナーとして仕事を続けるならば、この気概を持ち続けてください。

何よりも、デザイナーがデザイナーであり続けられるのは 「他の人よりずっと深く長くデザインのことを考えている」からなのです。

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